Altium NEXUS 間もなく登場

Altium のサイトで “NEXUS” という名の新製品がアナウンス されています。

この “NEXUS” の名が FPGA 分野以外で語られた事は無くまさに唐突な出現でしたが、どうやらこれは以前からハイエンド CAD として開発が進められていた “ATINA” の名称が変更されたものようです。

説明に目を通すと、ハイエンド製品らしく極めて多機能です。大まかには、Altium Designer に Altium Vault を統合し、PDM や PLM 等のチームデザイン機能を強化したもののように見えます。

また、Altium Designerの互換性について以下のように説明されています。

NEXUS と Altium Designer のデザインは 100% 互換性があり、内部と外部の共同作業者と完全に信頼できる形で共有できます。 NEXUS には、既存の Altium Vault サーバを NEXUS クライアントとシームレスに連携させる「Vault 互換モード」があります。

なお NEXUS の概要を、メインサイトの Altium NEXUS で紹介していますので併せてご覧ください。

地力の向上が望まれている Altium Designerに対して、基本的な編集能能力がどれくらい進化しているのかが気になるところですが、これについては実機に試してみないとわかりません。

なお、価格やリリース日はまだ発表されていません。いずれにせよ Altium Designer のユーザにとってこの “NEXUS” は、目を離せない存在であることに間違いはありません。

Altium Designer 18 近日発売

Altium Designer 18 の近日発売がアナウンスされています。

Altium Designer 10 以降は、年に 1回のメジャーアップデートが恒例化しており、今回のアナウンスもこのスケジュールに沿ったものです。そして、専用サイト Altium Designer 18 | Coming Soon では、動画と簡単な説明により新機能が紹介されています。

以下は、このサイトで紹介されている Altium Designer 18 の新機能です。これらの新機能に加え、全体的にグレーを基調とした配色のデザインに変更されており、高級感が増して います。

  • 相互に接続されたマルチボード設計環境

    相互に接続されたマルチボード環境で包括的なネット管理が行われ、強化された3Dエンジンによって、よりリアルに筐体とマルチボードアセンブリを高速にレンダリングできる。

  • 近代的なインターフェイス・エクスペリエンス

    新しい一貫性のあるユーザーインターフェイスによって、直感的な操作と、デザインワークフローの比類なきビジュアライゼーションを可能にする設計環境を提供。

  • 強力なPCBデザイン

    64ビットアーキテクチャとマルチスレッドタスクの最適化により、大規模で複雑な基板の設計をより短時間に終え、リリースする事が可能。

  • 高速かつ高品質のルーティング

    ビジュアルコンストレイントとユーザガイドオートメーションにより、複雑なトポロジの接続をレイヤーをまたいで配線することができます。これにより、人手による品質の配線をコンピュータの速さで行う事が可能。

  • リアルタイム BOM 管理

    BOMにリンクされている最新のサプライヤパーツ情報により、独自のタイムラインで設計上の意思決定を行うことが可能。

  • シームレスな PCB ドキュメントプロセス

    すべての実装図と参考図を単一の一貫性のある設計環境で文書化し、簡単なボタン操作により、リンクされたソースデータから最新情報の反映が可能。

この新バージョンでは、プラットフォームが従来の DXP から X2 に変更されています。この X2 プラットフォームは、開発中の上位機種 ATINA(NEXUS に名称変更されて近日発売予定)に用いられているものであり、おそらく DLL として組み込まれる他のプログラムも ATINA (NEXUS)と共通化されているものと思われます。

またこの新バージョンではビジュアル的にも変化が見られ、ロゴも新しくなっています。リリース日はまだ発表されていませんが、Altium Designer 17の発売 は 昨年の11月中旬 でしたので、もうそろそろ出て来るのではないかと思います。

なお、この Altium Designer 18 はすでにベータ版の配布が始まっており AltiumLive アカウントがあればダウンロードできます。そこで早速インストールしてみたところ、無事プラグラムを起動する事ができ、今までとは異なるダークグレーを基調とした配色の画面が現れました。

ただしこれを利用するには、サブスクリプション期間内のライセンスで認証する事が必要です。

今回は 64 ビット OS 環境への最適化と NEXUS との共通化の為に、基本的な部分が大きく変わっていますので、このベータ版を使って早めに調査を開始した方が良いかも知れません。

2017年の ALTIUM の業績

2017年 6月末の決算結果の速報に合わせて、投資家向けプレゼンテーション資料 が公開されました。この “Altium Full Year Investor Presentation “という名の資料 によると、Altium 業績は今年もかなり好調のようです。そしてこの資料の公開後 Altium の株価は 10% 以上高騰しました。

この資料では 2012年からの収益(Revenue)の推移がグラフで示されており、毎年 15% 程度の成長を続けている事が分かります。そして今年は 18% 成長しており、2012年からの 5年間で約 2倍の成長を遂げています。

また、2020年に向けて、収益(Revenue)をほぼ倍増させる目指を掲げており、”2020 Target Revenue Breakdown” にはそのブレークダウンが示されています。ここではハイエンド製品 ATINA の 7.5~10% の売上が見込まれており、さらに 5~10%の買収による寄与が見込まれています。

2020年まであと 3年しかありません。今までのペースは 2倍の成長に 5年かかっていましたので、これはかなり背伸びしたものに見えます。この達成にはハイエンド製品 ATINA の早期投入や OEM 販売の強化などにより、購買層の幅をさらに広げる努力が必要になりますが、その戦略の中での SOLIDWORKS PCB のポジションが気になるところです。