Protel 99 と Protel 99 SE の記憶

ポータビリティの良い DDB 統合データベースが導入されたロングセラー製品

販売時期 製品・バージョン名 備考
1991 – 1993 Advanced Schematic/PCB 1.x Protel 最初のWindows 版製品
1993 – 1995 Advanced Schematic/PCB 2.x Schematic/PCB 1.x の改良版
1995 – 1998 Advanced Schematic/PCB 3.x EDA/Client 統合環境の導入
1998 – 1999 Protel 98 Schematic/PCB 3 の32ビット化
1999 Protel 99 DsignExplorer 統合環境の導入
2000 – 2005 Protel 99 SE Protel 99 の改良版
2003 – 2004 Protel DXP DXP 統合環境の導入
2004 2005 Protel 2004 Protel DXP の改良版

 

1999年 4月に無印の Protel 99 がリリースされ、同年の12月に99 SEにアップデートされた後、2005年の3月末までの6年間にわたり販売が続けられました。後継の Protel DXP や Protel 2004 がリリースされた後も販売が続けられた超ロングセラーモデルです。

この製品は以前の Prtoel 98 のマイナーチェンジではなく、統合プラットフォームが大きく変更されされたほか、新たに伝送線路シミュレータが追加された全くの新製品です。

Proel 99 の統合環境は EDA/Client から Design Explorer に変更され、これに合わせて Microsoft Jet エンジン を利用した新しい統合データベースが導入されました。この新しいデザインデータベース(DDB)は全てののデザインデータを一つのデザインデータベース保存できるため、大変ポータビリティが良い反面、ファイルが壊れた場合全てのデータを失うという危険性もありました。またJet エンジンのアクセスコントロール機能を利用したプロジジェクト管理機能が備えられていました。

この新しい統合環境には短所もありました。ことに手軽に使える回路図エディタを求めている人にとって Design Explorer とDDB ファイルはいかにも大げさすぎるように思われました。

この DDB デザインデータベースについては私どもの社内でも賛否両論があり、いくどもその有効性についての議論がかわされました。しかし製品の信頼性が向上するにつれ急速にその評価は高まり、その有効性を疑問視する声はしだいに聞かれなくなりました。

Protel 99 に新たに加わった伝送線路シミュレータは旧 INCASES Engineering 社の SI Workbench を組み込んだもので、現在のAltium Designer 6 と同等のものです。また、アナログ/デジタル混在シミュレータは以前用いられていたDolphin Integration 社の SMASH から Microcode の XSpice 3f5 ベースのものに変更されました。

また回路図エディタ、PCB とも編集機能の改良は旧製品に対する上位互換が維持されており、旧製品のユーザであれば違和感無く使用できました。また部品シンボルに Unique ID 属性が追加され、デザインデータ間相互のリンクが強化されました。これにより回路図とPCBとの間のデータの受け渡しがネットリストファイルではなく、Update – PCB/Schematic のコマンド操作によって行なわれるようになりました。またこの製品から、ロングファイル名と日本語ファイル名がサポートされたことも見逃せません。

そして1999年12月の Protel 99 SE へのアップデートでは、それまで要望が強かった層数の追加が行なわれ、信号層が 16 から 32、内層プレーンが 4 から 16、メカニカル層が 4 から 16 に増やされました。この SE へのアップデートはマイナーチェンジとして扱われ、Protel 99 ユーザに無償提供されました。

また、この製品はライセンスがピア・トゥ・ピアでフローティングするように作られており、全てのユーザにフローティングライセンス仕様の製品が提供されました。また、統合版を購入しても Schematic/PCB 等の個別ツールのライセンスをバラバラに使用できましたので、設計者が作業を分担する場合には大変便利なものでした。

マーケティング面では、より明確に統合ツールへの方向性が打ち出されました。例えば回路図エディタの商品名は、従来の Advancrd Schematic 98 から Protel 99 Schematic に変更され、個別の回路図エディタ は Protel 99 統合ツールのサブセットとして位置付けがさらに明確にされました。

長期間販売されたこの Protel 99 SE には極めて多くユーザが存在しますので、Altium Designer ではProtel 99 SEのデザインデータベース(DDB)と個別ファイルとの互換性に対しては、磐石なサポートが提供されています。

なおアルティウムジャパンでは Protel 99 SE サポートを終了しましたが、サポートドキュメント の提供 は続けられています。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。