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業務の分担!その傾向と対策と光と影

景気低迷のなか依然として厳しい状況ではありますが、弊社では今年も皆様方から多くのおき引合いをいただき、慌しい中で間もなく新しい年を迎えようとしています。そこでこの 1年を、 「業務の分担」をキーワードにして振り返ってみることにしました。

すぐに思い付いたのが以下の 4つの事項です。なおこれらのコメントにはほとんど数字の裏づけは無く、あくまで私どもが受けた印象をお伝えするものです。

アルティウムの販売体制 - ユーザーへの販売とサービス窓口を代理店に一本化
昨年、ユーザーの皆様方への販売とサービス窓口が代理店経由に一元化され、その結果、「日本市場での包括的なマーケティングをアルティウムが担当し、直接的な販売活動は代理店が担当する」という形に分担されました。そして今年はその分担が定着した年であったと言えます。

このことにより、販売チャンネルのトータルコストが低減され、ユーザーの皆様方に安価にライセンスとサービスを提供できるようになりました。そしてこれにより、メーカーによる画一的なサービスではなく、各代理店の持ち味を生かしたサービスを得られるようになりました。しかしその反面代理店の選択を誤ると、期待通りのサービスが得られないという問題も生じかねません。従いこのような体制においては、価格よりも代理店のサポートサービスを詳細に検討し、慎重に購入先代理店を選ぶ必要があると言えます。

アンビル コンサルティングでの、販売とサポートの分担
アンビルコンサルティングでは昨年より、選任のサポート担当者を配置することにより、それぞれの担当が営業業務とサポート業務を分担するという体制に移行しました。これは通常の販社ではあたりまえのことですが、専門性が高くきわめて小規模な弊社にとっては、熟慮と相応の決断が必要でした。今年はこの体制が定着したことによりサービスの質と量が向上し、ユーザーの皆様方から大変好評をいただいております。また期間限定ではありますが、売拠点とは別にテクニカルサポート専用の拠点としてサービスサテライトを開設しました。

設計現場での基本セットと拡張セットによる設計の分担
かつての古きプロテルの時代には、設計現場の業務分担にあわせて、回路設計者は回路図エディタ(Schematic)、PCB 設計者は PCB エディタという使い分けが行われていました。しかしアルティウムに移行してからはツールの統合が進み「一人で何でもかんでもやるわけでない」という理由で Altium Designer が敬遠される場合がたびたびありました。

これに対して、統合環境こそ設計の分担に最適なツールであることをお伝えしてきましたが、今年に入りようやく基本セットと拡張セットを同時にご購入いただき、それぞれのツールを各担当者が使用し、回路設計と PCB 設計を分担するという事例が増えてきました。尤もこれには、基本セットが 10年前の回路図エディタ単品と同等の価格に値下げされ、拡張セットも同様にPCB エディタ単品と同等の価格に値下げされたという事実も大きく影響していると思います。

いずれにせよ、ここにきて基本セットと拡張セットの組み合わせが、回路設計と PCB 設計は担当が別という一般的な日本の現状にフィットし始めたと言う印象を強く受けています。

お客様側の購入プロセス - 導入を決める人と発注を担当する人
ある程度の規模の会社になると、CAD 製品の選定を技術部門が行いどこから買うかということは、資材(購買・調達)部門が行います。これは合理性の希薄な癒着やしがらみから逃れ、最も条件良い販社から購入するために必要な仕組みであると言えます。しかしこれは、それまで技術担当の方々に熱心に CAD 製品の内容紹介しお奨めしてきた販社にとってはなかなかツライものがあります。

たとえばこの場合、購入プロセスに移った段階で、それまで続けてきた商談プロセスが完全にリセットされ、資材担当者様による購入先選定のプロセスが新たに始まります。技術担当者様から資材担当者様に CAD 選定に関する経緯が伝わっていない場合には、価格や口座の有無といった購買上の条件のみで購入先の選定が行われ、場合によっては口座が無いという理由で連絡さえいただけないという場合もあります。

このような場合には、それまでの苦労がまさに水の泡になってしまい、売り手側としては悔いても悔いきれません。しかし今年はこのようなことがたびたびありました。

またこれにはお客様側にとっても不利益を被る要素も含まれています。なぜなら、お客様が代理店から購入されるのはCAD ソフトウェアのライセンスだけでなく、代理店各社から提供されるサポートサービスも含まれているからです。

ユーザー様への販売とサービス窓口を代理店に一本化された今、それぞれの代理店のサポートサービスは同じものでなく、各社がそれぞれの持ち味を生かした独自性の高いサービスを提供しています。このためユーザーはその中から要望にあったサービスを提供できる代理店を選ぶことが重要です。

そこで技術担当者の方にはぜひとも、資材担当者様に対して 「購入するものの中には代理店によるサポートサービスも含まれており、購入先選定の際にはサポートサービスの内容も含めて判断しなくてはならない」 ということをお伝えいただくよう、切にお願いいたします。

以上、思い付くままに 4つの事項について見解を述べさせていただきました。

業務の分担にはメリットもデメリットがありますが、このように振り返ってみると、購入先選定に関する問題を除いてはおおむね、首尾よくいった一年であったのではないかと思います。

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