- 2010年9月14日 13:27
- アルティウム
CAD ツールの選定の際にはツールの持つ能力だけでなく、そのツールが売れているかどうかについても考慮する必要があります。
もし売れていない CADを選んだ場合、CAD データでやり取りできる業者さんを見つけるのに苦労したり、最悪の場合にはその CAD メーカが市場から消えてしまうという事にもなりかねません。逆に、良く売れている CAD を選んだ場合、多くの会社を CAD データによるやり取りが可能になり、ビジネスチャンスが広がります。
もっともこのような事は、CAD ユーザーの皆様が日々実感されている事であり、改めて講釈するまでもありません。
そこで、Altium Designer が売れているのか?ということになるわけですが、その答えは「売れてはいるが、古い世代のアルティウム製品のユーザー数と比較すると、新しい Altium Designer のユーザー数はまだまだ少ない」というのが正直なところです。
十数年前、CAD 業界では買収合戦が繰り広げられました。このとき競合の OrCAD や PADS が他社に買収される中、逆にアルティウム(プロテル)は買収する側にまわりました。そしてその結果 P-CAD、ACCEL-EDA、Tango、CircuitMaker、CAMtastic! などのブランドとユーザーがアルティウムに加わりました。
私どもの推定では、旧プロテルユーザーや買収によって合流したユーザーをあわせると日本国内だけでも、その数は 20,000 程度になるはずです。しかし、新しい Altium Designer を使ってているユーザーの数は全体の 2 割程度にとどまるのではないかと思います。要するに、Altium Designer な着実に浸透していますが、十数年前のような勢いでは売れてはいません。
以上は私どもの推測ですので、実際にいまどれくらい売れているか?ということについては、アルティウムが公開している年次の業績報告をご覧いただくのが良いと思います。
そこで、8月30日に公開された 2009年7月から 2010年6月までの間の業績の報告書 をご覧いただきたいと思います。また、それ以前のものについては こちら をご覧下さい。これらの資料によると2009年以降は売上げが減少しており、不景気の影響を受けていることがわかります。しかしこの間に行われた Altium Designer の大幅値下げや、間接販売への移行の影響を考え合わせると、ライセンスの販売数量はむしろ増加しているのではないかと思います。
一方、国内最大手の売上げの推移が こちら で確認できます。これを見るとアルティウムの 2 倍以上の売上げがあることがわかります。しかし売上げは年々大きく減少しており、アルティウムの売上が減少しているにもかかわらず、このメーカとアルティウムとの差は縮まってきています。
以上、ここのところアルティウムでは売上げが減少傾向にありますが、ユーザーの総数では業界のトップであり、依然として PCB CAD のメインプレーヤとしてシェアを拡大し続けているものと思われます。
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