SOLIDWORKS PCB 2018

SOLIDWORKS PCB 2018 がリリースされました。ドキュメントサイト を確認すると ” Released:  18 October 2017 – Build: 169 “となっており、すでに一カ月前にリリースされていた事になります。SOLIDWORKS 製品は毎年メジャーアップデートが行われ、この SOLIDWORKS PCB 2018 もこのスキームに沿った新バージョンです。

この SOLIDWORKS PCB 2018 では利用価値の高い 6 つの機能追加と改良が行われています。以下はドキュメントサイトの ” New in SOLIDWORKS PCB 2018 “からの引用です。

  • データベースリンク

    データベースリンクファイルにキーフィールドを定義する事よって、SOLIDWORKS PCB の回路図シンボルと外部データベース内のテーブルとをリンクさせる事ができます。データベースリンクファイルはデザインプロジェクトまたはライブラリに追加・保持され、外部データベース内の情報を回路図上の部品またはライブラリ内の部品に反映する事ができます。このデータベースリンク機能では、OLE DB により外部データベースとの接続を行います。OLE DB をサポートしていないデータベースにも、ODBC(Open Database Connectivity)インターフェイスを介してアクセスできます。

  • パラメータマネージャー

    データベースリンクファイルの設定の為に、パラメータマネージャーが追加されました。このパラメータマネージャーで設定を行う事によって、設計者は任意の ODBC データベースに接続する事ができます。そしてこれらのデータベース上のデータを SOLDIWORKS PCB の回路図ドキュメントに取り込み、部品シンボルの属性して反映させる事ができます。

  • シンボルウィザード

    シンボルウィザードが追加され、回路図シンボルとピンの生成、基本設定を容易に行えるようになりました。

  • IPC 準拠のフットプリントツール

    IPC フットプリントウィザードと IPC フットプリントバッチウィザードにより、IPC7351 に準拠した PCB フットプリントを容易に作成できます。この IPC フットプリントウィザードではコンポーネント自体の寸法情報を使用し、IPC によってリリースされたアルゴリズムに従って適切なパッドおよびその他のフットプリントのプロパティを計算します。

  • CSTエクスポート

    CST シミュレーターとの統合をサポート。SOLIDWORKS PCB と CST シミュレーターとのリンクに必要な設定と、ファイルの出力が可能になりました。

  • パーツプロバイダー

    新しいパーツプロバイダー機能により、回路図上の部品と市場に流通している部品とを容易にリンクさせることができ、回路図作成の段階でサプライヤが提供する部品情報にアクセスできます。

これらの新機能はどれも利用価値の高いものですが、中でもシンボルウィザードと IPC フットプリントツールは、部品作成の省力化に役立つ大変便利な機能であり、一度使えば手放せ無くなるはずです。

Altium NEXUS 間もなく登場

Altium のサイトで “NEXUS” という名の新製品がアナウンス されています。

この “NEXUS” の名が FPGA 分野以外で語られた事は無くまさに唐突な出現でしたが、どうやらこれは以前からハイエンド CAD として開発が進められていた “ATINA” の名称が変更されたものようです。

説明に目を通すと、ハイエンド製品らしく極めて多機能です。大まかには、Altium Designer に Altium Vault を統合し、PDM や PLM 等のチームデザイン機能を強化したもののように見えます。

また、Altium Designerの互換性について以下のように説明されています。

NEXUS と Altium Designer のデザインは 100% 互換性があり、内部と外部の共同作業者と完全に信頼できる形で共有できます。 NEXUS には、既存の Altium Vault サーバを NEXUS クライアントとシームレスに連携させる「Vault 互換モード」があります。

なお NEXUS の概要を、メインサイトの Altium NEXUS で紹介していますので併せてご覧ください。

地力の向上が望まれている Altium Designerに対して、基本的な編集能能力がどれくらい進化しているのかが気になるところですが、これについては実機に試してみないとわかりません。

なお、価格やリリース日はまだ発表されていません。いずれにせよ Altium Designer のユーザにとってこの “NEXUS” は、目を離せない存在であることに間違いはありません。

Altium Designer 18 近日発売

Altium Designer 18 の近日発売がアナウンスされています。

Altium Designer 10 以降は、年に 1回のメジャーアップデートが恒例化しており、今回のアナウンスもこのスケジュールに沿ったものです。そして、専用サイト Altium Designer 18 | Coming Soon では、動画と簡単な説明により新機能が紹介されています。

以下は、このサイトで紹介されている Altium Designer 18 の新機能です。これらの新機能に加え、全体的にグレーを基調とした配色のデザインに変更されており、高級感が増して います。

  • 相互に接続されたマルチボード設計環境

    相互に接続されたマルチボード環境で包括的なネット管理が行われ、強化された3Dエンジンによって、よりリアルに筐体とマルチボードアセンブリを高速にレンダリングできる。

  • 近代的なインターフェイス・エクスペリエンス

    新しい一貫性のあるユーザーインターフェイスによって、直感的な操作と、デザインワークフローの比類なきビジュアライゼーションを可能にする設計環境を提供。

  • 強力なPCBデザイン

    64ビットアーキテクチャとマルチスレッドタスクの最適化により、大規模で複雑な基板の設計をより短時間に終え、リリースする事が可能。

  • 高速かつ高品質のルーティング

    ビジュアルコンストレイントとユーザガイドオートメーションにより、複雑なトポロジの接続をレイヤーをまたいで配線することができます。これにより、人手による品質の配線をコンピュータの速さで行う事が可能。

  • リアルタイム BOM 管理

    BOMにリンクされている最新のサプライヤパーツ情報により、独自のタイムラインで設計上の意思決定を行うことが可能。

  • シームレスな PCB ドキュメントプロセス

    すべての実装図と参考図を単一の一貫性のある設計環境で文書化し、簡単なボタン操作により、リンクされたソースデータから最新情報の反映が可能。

この新バージョンでは、プラットフォームが従来の DXP から X2 に変更されています。この X2 プラットフォームは、開発中の上位機種 ATINA(NEXUS に名称変更されて近日発売予定)に用いられているものであり、おそらく DLL として組み込まれる他のプログラムも ATINA (NEXUS)と共通化されているものと思われます。

またこの新バージョンではビジュアル的にも変化が見られ、ロゴも新しくなっています。リリース日はまだ発表されていませんが、Altium Designer 17の発売 は 昨年の11月中旬 でしたので、もうそろそろ出て来るのではないかと思います。

なお、この Altium Designer 18 はすでにベータ版の配布が始まっており AltiumLive アカウントがあればダウンロードできます。そこで早速インストールしてみたところ、無事プラグラムを起動する事ができ今までとは大きく異なるダークグレーを基調とした配色の画面が現れました。

ただし、これを利用するにはサブスクリプション期間内のライセンスで認証する事が必要です。

今回は 64 ビット OS 環境への最適化と NEXUS との共通化の為に、基本的な部分が大きく変わっていますので、このベータ版を使って早めに調査を開始した方が良いかも知れません。

SOLIDWORKS PCB を速攻レビュー

SOLIDWORKS PCB の評価版を試しましたので簡単に報告します。

インストール

プログラムは DVD で提供されており、インストールは SOLIDWORKS HELP サイトで説明されている手順に沿って行いました。。

インストールは PCB サービス、SOLIDWORKS PCB 共に特に問題なくが完了しました。プログラムを起動すると認証画面が表示され、認証すると製品版、認証しないと評価版として動作します。

インストールの直後、SOLIDWORKS PCB の画面表示は英語ですが、と、システムプリファレンスの設定変更により、日本語に切り替える事ができます。

これらの操作は全てうまくいき、製品版と同じ機能を持つ評版が使えるようになりました。

第一印象

最初はリボン形式のメニューに戸惑いましが、メニューの下を見ると見慣れた Altium の形がそのまま保たれており、違和感を感じる事はありませんでした。

またインストール直後の画面は英語ですが、日本語への切り替えができ、その方法も Altium Designer と同じでした。

しかし、環境を設定する為にシステムプリファレンスの画面を開いてみたところ、設定項目がかなり減っています。これは機能がそれだけ削減されている頃を意味します。このため「Altium Designer よりもかなり機能が少ない製品」という印象を持ちました。

Altium Designer で保存したファイルが読み込めるか?

編集機能の充実度よりもむしろ、手持ちのデータが利用できるかどうかが気になります。そこで、手元にあった Altium Deisigner の初期のバージョンで保存されたプロジェクトファイル(.PrjPCB)を読み込んでみました。

その結果 PCB(.PcbDoc)は import コマンドでしか読めませんでしたが、 回路図(.SchDoc)はそのまま開く事ができました。 また新しい世代の .PcbDoc ファイルはそのままでは import できず、PCB 5.0 のフォーマットで保存し直す事が必要でした。

Altium Designer で保存したファイルの読み込み

File – Open(開く)及び File – Import のフォーマット選択ウィンドウを見ると、多くのフォーマットがサポートいされている事が分かります。

File – Open(開く)

File – Import

Altium Designer の PCB/回路図以外に、これだけのものが読めれば申し分ありません。

Altium Designer のライブラリが使えるか?

実際に組み込んでみたところ、Altium Designer の個別ライブラリと統合ライブラリのどちらも利用できる事が分かりましたました。また画面上のコマンドから、サプライヤーリンク機能が付いている事を確認しました。しかし Altium の Vault ライブラリを利用する機能はありませんでした。

ライブラリのファイルフォーマットそのものが Altium Designer と同じであり、読み込み時に変換される訳ではありませんので、 Altium Designer 用に作られたライブラリを安心して利用できます。

Altium Designer のフォーマットで保存できるか?

Altium Designer のフォーマットでデザインファイルが保存できれば、Altium Designer と双方向でやりとりができます。そこでまず PCB データをを保存してみたところ、デザインファイルは .SWPCBdoc という拡張子を持つ SOLIDWORKS PCB 独自のフォーマットでしか保存できないい事が分かりました。この .SWPCBDoc は Altium Designer の .PCBDoc と互換性がありません。しかし Ver 17.0.8 以降の Altium Designer ではこの .SWPCBdoc ファイルが Import コマンド読み込めますので、それほど不便を感じる事は無いはずです。

また、プロジェクトファイル(.PrjPCB)と回路図ファイル(.SchDoc)、およびライブラリファイルは、Altium Designer と同じフォーマットで保存され、Altium Designer でも利用できることが分かりました。

ファイルの入出力仕様についての総評

Altium Dsigner のファイルの多くがそのままま読める事に加え、インポーターが充実しており、入力環境は申し分ありません。しかし、出力については万全とはいえません。CAM フォーマットは新旧のフォマットがしっかりサポートされているものの、デザインファイルはネイティブフォーマットでしか保存できず、Altium Designer 以外のツールにデータを渡す事ができませせん。

このように、バリエーション豊かな入力に対して出力は 1種類に固定されており、データを再利用したい場合には不便です。

SOLIDWORKS PCB の編集機能は Altium Designer と、どれくらい違うのか?

SOLIDWORKS PCB の機能は Altium Designer と同等という前提で調べ始めましたが、システムプリファレンスを開くと、設定項目が Altium Designer の 3分の 1くらいしかなく、とても Altium Designer の同等品には見えません。

そこで、備えられているコマンドについて、その種類と内容を調べてみたところ、Altium Designer ではなく、その下位製品の CircuitStudio と同等である事が分かりました。評価版を試すまでは、Altium Designer の同等品だと思い込んでいたのですが、これは見事に覆されてしまいました。

SOLIDWORKS PCB で省かれている機能について

Altium Designer との住み分けの為か、多くの機能が省かれており、FPGA 配発環境、伝送線路シミュレーター、ガーバーエディターがまるごと無くなっています。従いこのSOLIDWORKS PCB は、”回路図エディタ” + “A/D 混在シミュレーター” + “PCB エディタ” というツール構成になっています。

そしてそれぞれのツールについてもも、ウィザードや表形式の編集機能などのお助け機能や、半自動機能、ドキュメント/データ出力機能が軒並み省かれています。

例えば、回路図エディタでは、

  • XSPICE フォーマットのネットリストだけしか出力できない
  • デバイスシート機能が無い
  • 表形式の編集機能(SCH List)が無い
  • スマート PDF機能が無い

また PCB については、

  • 配線の押し退け機能が無い
  • 面付ができない
  • 極座標グリッドがサポートされていない
  • スマート PDF機能が無い
  • 高速回路用のルール設定項目が丸ごと省かれている
  • ネイティブバイナリのフォーマットだけでしか保存できない。

これらは、ざっと見渡してすぐに気付いたところをだけを書きだしたものです。他にも多くの機能が省かれており、全体的には必要最小限の機能だけでまとめ上げられたシンプルな製品という印象です。

SOLIDWORKS PCB には、回路図から PCB ネットリストが出ない事や、PCB データがネイティブバイナリでしか保存できない事などの難点があり、データの受け渡しに困る場面も出てきそうです。しかしこれは、SOLIDWORKS PCBとの互換性を持つ Altium Designer の併用によって、補完する事ができます。

SOLIDWORKS PCB のポジショニング

PCB Connector によって SOLIDWORKS 3D-CAD とシームレスに連会できる PCB CAD は Altium Designer と SOLIDWORKS PCB しかありません。よって PCB Connector の機能を使いたい場合には、この2製品からの二者択一になり、SOLIDWORKS PCB は Altium Designer の廉価版という位置づけになります。

また Altium Designer(17.0.8以降) と SOLIDWORKS PCB には双方の互換性がある為、この両方を導入し SOLIDWORKS PCB を Altium Designer の子機として使う事もできます。

その他にもいろいろと効果的な使い方が考えられますが、もし PCB Connector の機能を省いた安価なバージョンがラインナップされれば、SOLIDWORKS PCB はさらに用途が広がり、汎用性の高いものになるのではないかと思うのですが、如何でしょうか?

機能的にも価格的にも肥大化した Altium Designer に対して、シンプルで手軽な価格の下位製品を望む声が強まってきています。この SOLIDWORKS PCB はそのニーズに応える事ができる、絶好のポジションにある製品だと思います。

SOLIDWORKS WORLD JAPAN 2017

来月 11月、東京と大阪で SOLIDWORKS WORLD JAPAN 2017 が開催され、SOLIDWORKS PCB の導入事例が発表されます。開催日は、大阪が 11月 7日、東京が 11月10日です。ただし SOLIDWORKS PCB の事例報告は、東京だけのようです。

東京会場

会期:2017年11月10日(金) 9:00-18:15(受付開始8:30)
会場:ウェスティンホテル東京(恵比寿)
主催:ソリッドワークス・ジャパン株式会社
共催:ソリッドワークス・ジャパン・ユーザー会(SWJUG)

SOLIDWORKS PCB の事例発表は 17時30分からです。

参加は無料ですが予約が必要です。詳細は こちら 。 お申込みは こちら まで

SOLIDWORKS PCB を試しました

SOLIDWORKS PCB の評価版が入手できましたので早速試してみました。

一通り、機能の確認を終えた後の印象としては、Altium Designer の基本機能とクオリティーを備えた、シンプルな製品として大変好感の持てるものでした。しかし残念なことに、Altium Designer のように豊富な機能を備えた製品ではありませんでした。

そしてその後の調査によって、SOLIDWORKS PCB は Altium Designer の下位にラインナップされている CircuitStudio とほぼ同じものである事がわかりました。

この SOLIDWORKS PCB のレビュー はただいま準備中です。 を投稿しました。(訂正:2017年11月 8日)

また、今日の日付け以前のこのブログでの解説に、実際のSOLIDWORKS PCB の機能ととは異なる箇所がある事が判明しましたので、追って訂正いたします。内容を訂正しました。(訂正:2017年11月 8日)

SOLIDWORKS PCB のよくあるお問合せ

更新: 2017年10月31日

  1. SOLIDWORKS PCB の開発元は?

    SOLIDWORKS PCB は Altium で開発された製品です。 Altium では主力商品である Altium Designer を自社ブランドで販売する以外に、いくつかの製品を OEM 供給しており、この SOLIDWORKS はその OEM 製品のひとつです。

  2. SOLIDWORKS PCB  はどこで買えますか?

    SOLIDWORKS 3D CAD の販売店から購入できます。

  3. SOLIDWORKS PCB のラインナップは?

    SOLIDWORKS PCB のラインナップは、回路図エディタと PCB エディタを統合した製品が 1種類あるだけで、単独の回路図エディタ等は用意されていません。

  4. Altium Designer とどこが違いますか?

    メニューバーが SOLIDWORKS 3D CAD と同様のリボン形式のものにに置き換えられています。機能的にはかなりシェープアップされており、肥大化した Altium Designer と比べるとシンプルで使いやすい製品に仕上げられています。また SOLIDWORKS PCB には、Altium Designer では別売り(60万円)されている PCB Connector が標準装備されています。

  5. ライセンスはどのように提供されますか?

    Altium Designer とは異なり SOLIDWORKS 社のサーバーからライセンスが提供されます。このためライセンスの種類は SLIDWORKS 社の他の製品と同様、スタンドアロンとネットワークの 2種類となり、オンデマンドタイプのライセンスはありません。

  6. 部品ライブラリはどのような仕組みになっていますか?

    Altium Designer と同じように、個別ライブラリ、統合ライブラリがサポートされており、Altium Designer 用のライブラリがそのまま利用できます。また Altium Designer と同様のサプライヤーリンク機能を備えています。

  7. Altium Designer で作成したファイルを読み込めますか?

    Altium Designer で作成した PCB プロジェクト、回路図と回路図ライブラリ、PCBとPCB ライブラリ、統合ライブラリの各ファイルを読み込んで使用できます。

  8. SOLIDWORKS PCB で作成したファイルを Altium Designer によみ込めますか?

    PCB のデザインファイルは .SWPCBdoc という拡張子を持つ SOLIDWORKS PCB 独自のフォーマットで保存され、Altium Designer の .PcbDoc とは互換性がありません。しかし Ver 17.0.8 以降の Altium Designer にはこの .SWPCBdoc ファイルのインポーターが付いていますので、SOLIDWORKS で設計した PCB のデータを Altium Designer に読み込んで利用する事ができます。 プロジェクトファイル(.PrjPCB)と回路図ファイル(.SchDoc)、およびライブラリファイルは、Altium Designer のネイティブフォーマットで保存されるため、File – Open でそのまま開けます。

  9. 他社製品さ作成したデータを SOLIDWORKS PCB で再利用できますか?

    OrCAD、PADS、Allegro、Expedition PCB、EAGLE など、主要な PCB CAD で作成されたデザインデータの読込機能を備えています。 この機能により、他社の様々な CAD で保存されたデータをそのまま読み込む事ができますので、他社との連携やデータの再利用が容易です。

  10. 面付けはできますか?

    面付け機能はありません。

  11. PCB にロゴを張り付けられますか?

    グラフィックスファイルとして保存された絵柄を PCB に張り付ける事ができます。

  12. SOLIDWORKS PCB の評価版はありますか?

    30 日間 SOLIDWORKS PCB の全ての機能が利用できる評価版が無償で提供されています。

  13. 日本語をサポートしていますか?

    画面は日本語化されています。回路図/PCB 共に TrueType で日本語を入力できます。

  14. 編集可能なデータのサイズに上限はありますか?

    部品数、ネット数共に無制限です。

SOLIDWORKS PCB の価格について

更新: 2017年10月29日

SOLIDWORKS PCB の価格は Altium Designer とほぼ同じです。

*保守契約の価格については、こちらの価格表 をご覧ください。追記: 2017年11月2日)

SOLIDWORKS PCB の価格は 900,000円

SOLIDWORKS PCB の価格は 900,000円(税別)に設定されています。この価格は Altium Designer と大差ありません。しかしこれには Altium Designer では 600,000円(税別)で別売りされている SOLIDWORKS PCB CONNECTOR の機能が含まれており、SOLIDWORKS 3D CAD と併用を前提とすると、これは大変お買い得な価格です。

SOLIDWORKS PCB には PCB CONNECTOR の機能が含まれています。しかし SOLIDWORKS PCB の機能は Altium Designer と同じではありませんので、上記のように単純に価格を比べる事はできません。(追記: 2017年10月29日)
また SOLIDWORKS PCB の機能については
こちらのレビュー でも紹介していていますので併せてご覧ください。(追記: 2017年11月 7日)

なお保守価格は 、初年度/2年目以降共に 180,000円(税別)に設定されています。

SOLIDWORKS PCB CONNECTOR とその価格

Altium Desigmer と SOLIDWORKS 3D CAD とのシームレス連携に不可欠な、SOLIDWORKS PCB CONNECTOR が 600,000円(税別)で販売されています。

この製品は Altium Desigmer のプラグインであり、Altium のチャンネルで販売されている SOLIDWORKS PCB Connector と全く同じものです。SOLIDWORKS PCB にはこの機能が標準装備されており、SOLIDWORKS PCB のユーザーには不要ですが、Altium Desigmer が併用される場合を想定し、SOLIDWORKS の販売チャンネルでも販売されています。

なお保守価格は 、初年度/2年目以降共に 120,000円(税別)に設定されています。

SOLIDWORKS PCB 日本語版公開記念キャンペーン

SOLIDWORKS PCB 日本語版の公開を記念し、30% 引のキャンペーン価格が設定されています。期間は 2017年8月1日から 2017年12月31日まで。よってこの期間中、SOLIDWORKS PCB を 630,000円、SOLIDWORKS PCB Connector を 420,000円で購入する事ができます。

ライセンスタイプと価格

SOLIDWORKS PCB には Altium Designer と同じように、オンデマンド、スタンドアロン、プライベートサーバーの 3種類のライセンスタイプがありますが、現在のところライセンスタイプごとの価格は公開されていません。

おそらく 900,000円というのは一番安いスタンドアロンタイプの価格なのでなないかと思います。 Altium Designer ではそれぞれのタイプで価格が異なりますので、付加価値の高いオンデマンドやプライベートサーバーでは 百万円近い価格になるかも知れません。

SOLIDWORKS PCB にはスタンドアロン、ネットワークの 2種類のライセンスタイプがあります。ネットワークライセンスにはスタンドアロンの 900,000円(税別)に対して 200,000円(税別)の追加費用が発しします。この 200,000円は 1ライセンスにに対してではなく、1回の購入に対する料金です。(追記: 2017年10月29日)

こちらの価格表 を併せてご覧ください。追記: 2017年11月2日)

もう一つの Altium Designer

更新: 2017年10月29日

SOLIDWORKS PCB FAQ や SOLIDWORKS PCB Documentation によると SOLIDWORKS PCB は一部に制限が見られるものの、Altium Designer と同等の機能を備えており、ライセンスタイプも Altium Designer と同じ3種類 が用意されています。そしてこの SOLIDWORKS PCB は Altium Designer と同じ方法でインストールと認証 を行い、運用開始後のライセンス管理も Altium Designer と同じ方法で行う事ができます。

評価版を確認したところ、ドキュメントの内容と製品のの機能に食い違いがある事が分かりました。インストールとライセンス認証の方法は Altium Designer とは異なり、オンデマンドライセンスは提供されていません。また機能は Altium Designer と同等ではなく CircuitStudio と同等である事が判明しました。

ただし メニューバーはリボン形式に変更 されており、Altium Designer とは操作性が異なります。

要するに SOLIDWORKS PCB は、操作性が異なるもう一つの Altium Designer という事になります。尤も、ただそれだけなら素直に Altium Designer を買えば良いわけであり、SOLIDWORKS PCB の存在意義はありません。

しかし SOLIDWORKS 3D CAD との連携が必要な場合には、話は変ってきます。

SOLIDWORKS PCB には Altium Designer では 60万円で別売されている SOLIDWORKS PCB Connector が標準装備されており、これを別途に購入する必要はありません。また、メニューが SOLIDWORKS 3D CAD と同じ形式に変更されているため、機構担当者自身が CAD ツールを操作して PCB データーを取り出したりする場合にも便利です。

尤も、3D CADとの連携が必要なら Altium Designer と SOLIDWORKS PCB Connector とをセットで購入すれば良いわけですが、PCB Connector が標準装備の SOLIDWORKS PCB を選べば、余分な出費を避ける事ができます。

これなら Altium Designer に対する選択肢の一つになりそうに思えるのですが、いかがでしょうか?

SOLIDWORKS PCB は CircuitStudio の同等品です。Altium Designer  よりも機能が少ない事に加え、PCB ファイルは Altium Designer  と異なったフォーマットで保存されます。しかし Altium Designer  17 には SOLIDWORKS PCB ファイルのインポーター付いていますので、Altium Designer  に読み込む事は可能です。このような理由により Altium Designer  の同等品ではなく、下位製品としてお奨めします。(追記:2017年10月29日)(訂正:2017年10月31日)

2017年の ALTIUM の業績

2017年 6月末の決算結果の速報に合わせて、投資家向けプレゼンテーション資料 が公開されました。この “Altium Full Year Investor Presentation “という名の資料 によると、Altium 業績は今年もかなり好調のようです。そしてこの資料の公開後 Altium の株価は 10% 以上高騰しました。

この資料では 2012年からの収益(Revenue)の推移がグラフで示されており、毎年 15% 程度の成長を続けている事が分かります。そして今年は 18% 成長しており、2012年からの 5年間で約 2倍の成長を遂げています。

また、2020年に向けて、収益(Revenue)をほぼ倍増させる目指を掲げており、”2020 Target Revenue Breakdown” にはそのブレークダウンが示されています。ここではハイエンド製品 ATINA の 7.5~10% の売上が見込まれており、さらに 5~10%の買収による寄与が見込まれています。

2020年まであと 3年しかありません。今までのペースは 2倍の成長に 5年かかっていましたので、これはかなり背伸びしたものに見えます。この達成にはハイエンド製品 ATINA の早期投入や OEM 販売の強化などにより、購買層の幅をさらに広げる努力が必要になりますが、その戦略の中での SOLIDWORKS PCB のポジションが気になるところです。

SOLIDWORKS PCB のセットアップ手順

更新: 2017年10月29日

これまでに WEB 経由で入手した情報からは、SOLIDWORKS PCB と Altium Designer は殆ど同じ物のように見えます。そこで、インストールや認証方法、さらにプラグインの追加やアップデートの手順についても両者を比べてみました。

SOLIDWORKS PCB には “Installing SOLIDWORKS PCB“というドキュメントが用意されており、これにインストール、認証、プラグインの追加、アップデートなどの手順が記されています。これによると、これらの作業は全て Altium Designer と同様、Altium Portal サーバーに接続して実行し、その一連の手順はすべて Altium Designer と同じです。

ここでは、SOLIDWORKS PCB のドキュメントサイトの記載を引用して解説を行っていますが、実際の製品はここでの説明とは異なり、SOLIDWORKS Installation Manager を使って行うようになっています。(追記: 2017年10月29日)

インストール時には、Altium の使用許諾契約書への同意が求められる

Altium Designer 同様 My Account の画面で認

ただし、プログラムのインストール段階(認証の前)については、この資料に記されている方法以外に SOLIDWORKS Installation Manager を使って行う 方法があるようです。

Altium Designer では Altium Portal サーバーと AltiumLive アカウントを介して多くのサービスが提供されています。SOLIDWORKS PCB  でもプログラムのインストールやライセンスの管理に portal サーバーが利用されていますが、AltiumLive によるサービスが Altium Designer と同等に提供されているかどうかは未確認です。

評価版を試したところ、Altium Portal サーバーには接続せずに利用するしくみになっていました。また Vault ライブラリも利用できませんでした。(追記: 2017年10月29日)

SOLIDWORKS PCB のライセンスタイプ

更新: 2017年10月29日

Altium Designer には、オンデマンド、スタンドアロン、プライベートサーバーの 3種類のライセンスタイプがあります。そして SOLIDWORKS PCB Documentation の FAQ には SOLIDWORKS PCB でも同様に、この 3種類のライセンスタイプが用意されていることが示されています。

ここでは、SOLIDWORKS PCB のドキュメントサイトの記載を引用して解説を行っていますが、実際の製品は以下の解説とは異なりライセンスは SOLIDWORKS 社のサーバーから発行されます。このため、Altium 特有のオンデマンドライセンスは提供されていません。よって以下の解説にについては SOLIDWORKS PCB そのものの紹介ではなく、Altium Designer と比較する為の資料としてご利用いただくようにお願いします。(追記: 2017年10月29日)

SOLIDWORKS PCB Documentation / faq

Altium Designer では、汎用性の高いオンデマンドが一番人気がありましたが、他のライセンスタイプもそれぞれに特徴があり数多く利用されています。例えば、スタンドアロンは、1つのライセンスを職場と自宅の 2台の PC にインストールする事が許可されており、在宅勤務には大変便利です。

SOLIDWORKS PCB でもこの 3種類が用意されています。購入時にどれか一つを選ばなくてはなりませんので、ここでこれらのライセンスタイプについていておさらいをしておきたいと思います。

Altium Designer の 3つのライセンスタイプ

以下は、アンビルコンサルティングが作成した Altium Designer の解説です。SOLIDWORKS PCB のライセンスは Altium の EULA に基づいて提供されるようですので、まずはこの解説の Altium Designer のところを SOLIDWORKS PCB に置き換えてお読みください。

Altium Designer には、スタンドアロン(ノードロック)、プライベートサーバー(ネットワーク)、オンデマンドの 3種類のライセンスタイプが用意されています。このうちの「オンデマンド」は他に余り見られないユニークなものであり、ノードロックライセンスの簡便さとネットワークライセンスの共有機能を兼ね備えた、大変面理なライセンスタイプです。

このオンデマンドではネットワークライセンスと同様、購入したライセンスが置かれているサーバーからライセンスを受け取るしくみになっており、複数のユユザーがライセンスを共有することができます。しかしネットワークライセンスのように社内のLAN上に設置されたサーバからではなく、インターネットを介して Altium のサーバーからライセンスを受け取ります。このため社内にライセンスサーバーを置く必要はありません。また Altium Designer を社外で使用したい場合、インターネットにさえ接続できれば、どこででもライセンスを受け取ること事がでじますので、出張時などには大変便利です。

このオンデマンドでは、インターネットに接続できない場合にはライセンスを受け取ることができず、Altium Designer を利用することができません。しかしこのような場合びために、このネィティブなモードの他にローミングモードが用意されています。このモードに切り替えて一時的にライセンスをローカルにダウンロードすることによって、スタンドアロンと同じようにインターネットに接続できない環境でも利用することことができます。なおこの切替にはインターネットへの接続が必要です。

スタンドアロン(ノードロック)とプライベートサーバー(ネットワーク)は他社製品や Altium の以前の製品と同様ものものです。この両者とも運用時にはインタ-ネットへの接続は不要ですが、インストールと初回の認証、およびプログラムのアップデートの際にはインターネットへの接続が必要です。なお、ライセンスサーバーがインターネットに接続されてない場合には、インターネットに接続されている他の PC を利用して認証することができます。

またこれらのライセンスタイプは、Altium への依頼により、購入後に変更することができます。

しかしライセンスタイプの切替には、製品価格の差額と手数料のご負担が必要になりますので、以下の要点をご確認の上、慎重にお選びください。

・ スタンドアロン(ノードロック)

認証をを終えた後は、インターネットにも LAN にも接続できない環境で使用できます。このため社外への持ち出しが容易です。ただし、基本的には 1台の PC だけにしかインストールがが許可されていませんので、複数の ユーザーの間でライセンスを共有したい場合には、1台の PC を使いまわす必要があります。ただし、自宅での一時使用に限り、同時に使用しないことを条件に 2台の PC にインストールすることが認められていますので同時でなければ自宅と会社の両方で使用することができます。

・ オンデマンド

デフォルトのモードで使用する場合にはインターネットへに常時接続されていることが必要ですが、ローミングモードに切り替えることによりインターネットに接続できない環境でも使用できます。もちろんLAN への接続も不要ですので、社外への持ち出しが容易です。さらに このオンデマンドはインターネット上に設置されたライセンスサーバからライセンスを受け取るシステムですので、複数の PC やユーザの間でライセンスを共有する事ができます。

・ プライベートサーバー(ネットワーク)

LAN に接続された複数の PC でライセンスを共有することができます。認証時以外、インターネットへの接続は不要ですが LAN 上へのライセンスサーバへの設置のが必要であり、Altium Designer を利用する場合には常時 LAN に接続されていなくてはなりません。このため、Altium Designer を社外で使用するのは極めて困難です。なおイレギュラーな用法として、1台の PC に Altium Designer とライセンスサーバープログラムの両方をインストールして、LAN もライセンスサーバも無い環境で使用することができます。ただしこの用法を用いる場合には、ライセンス許諾契約の範囲を超える事は無いように細心の注意が必要です。

さてどれを選ぶか?

ライセンスタイプ ライセンス共有 社外での使用 サーバーPC 常時インターネット
スタンドアロン 困難 容易 不要 不要
オンデマンド 容易 容易 不要 必要
プライベートサーバー 容易 困難 必要 不要

 この 3つのライセンスタイプの特徴を一覧表にしてみましたが、これを見るとオンデマンドライセンスの汎用性が高い事が分かります。

Altium Designer では 3種類それぞれの価格が異なり、ライセンスタイプの変更にはその差額と手数料が必要でした。SOLIDWORKS PCB ではどのようになっているのか不明ですが、少なくともどれか一つを購入時に選ばなくてはならないはずです。

ともあれ、ライセンスタイプについても、Altium Designer と同じである事がわかり、一安心です。

SOLIDWORKS PCB の操作性

更新: 2017年10月29日

Altium Designer と SOLIDWORKS PCB は、いずれも SOLIDWORKS 3D CAD とのシームレスな連携を目指した製品です。 両者はほぼ同じ機能を備えていますが、SOLIDWORKS PCB は、SOLIDWORKS 3D CAD と同じスタイルのユーザーインターフェイスに変更されています。

SOLIDWORKS PCB は CircuitStudio の同等品ですので Altium Designer ほど多機能ではありません。(追記: 2017年10月29日)

SOLIDWORKS PCB のメニューバー

SOLIDWORKS PCB の回路図編集画面

この変更は SOLIDWORKS 3D CAD ユーザーにとっては好ましいものですが、Altium Designer に慣れた回路設計者にとってはあまり有難くはありません。

SOLIDWORKS PCB は 筐体設計との勘合を確認するために、メカ設計者に利用される機会も多いと思われます。しかし実際の PCB 設計は Altium Designer に慣れた回路設計者が行う場合がほとんどですので、不慣れなユーザーインターフェースへの変更は迷惑な話です。そこで SOLIDWORKS PCB の導入に際しては、Altium Designer との操作性が Altium Designer と比べてどれくらい違うのかを事前に確認しておく必要があります。

この SOLIDWORKS PCB 操作性は評価版によって詳細に確認できますが、オンラインドキュメントでもその概要を知ることができます。

SOLIDWORKS PCB の以下のページで Altium Designer との違いを知る事ができます。これらはいずれも SOLIDWORKS PCB Documentation のコンテンツです。

これらを見ると、メニューバーが SOLIDWORKS スタイルに変更されているのがわかります。しかしメニューバーからコマンドを起動した後に表示されるダイアロブボックス等は、Altium Designer そのもののようにに見えます。

これくらいの違いなら、Altium Designer ユーザーが使い慣れるのにそれほどの苦労はいらないように思いますが、どうでしょうか?

SOLIDWORKS PCB の FAQ を読み解く

更新: 2017年10月29日

SOLIDWORKS PCB は、単に Altium Designer のユーザーインターフェイスを SOLIDWORKS 仕様に変更しただけの物であると伝えられています。しかし OEM 製品なので多少は機能が削られているかもしれません。また Altium Designer 独自のライセンスタイプのバリエーションが SOLIDWORKS PCB でも提供されているのか?という事も気のなるところです。

これらについては、SOLIDWORKS PCB の評価版を見ればすぐにわかる事なのですが、まずはSOLIDWORKS PCB のオンラインドキュメントをあたってみる事にしました。

その後、評価版を試したところ、SOLIDWORKS PCB の機能は Altium Designer ではなく CircuitStudio と同等である事がわかりました。またライセンスタイプについてもオンデマンドタイプは提供されていない事がわりました。(追記: 2017年10月29日)

このような時に役に立つのが FAQ (よくあるお問合せ)です。今のところ SOLIDWORKS PCB の FAQ は英語版しか用意されていないようですが、取りあえずこれに目を通してみたところいくつかの貴重な情報を得る事ができました。

FAQs – SOLIDWORKS PCB Documentation

まず冒頭の ” How do I get SOLIDWORKS PCB? “で販売チャンネルについて哲明されています。これによると SOLIDWORKS PCB は SolidWorks リセーラーチャンネルの中の Altium リセーラーを経由してて提供されるとの事です。この文面ですと、全ての SOLIDWORKS 代理店が SOLIDWORKS PCB を取り扱うわけでは無いようです。

次の ” How is the software licensed? ” ではライセンスタイプについて説明されています。SOLIDWORKS PCB でも Altium Designer と同じように、オンデマンド、スタンドアロン、プライベートサーバーの 3タイプあり、オンデマンドではローミングも可能です。また、スタンドアロンでは Altium の EULA(使用許諾契約書)に基づき、自宅で使用する 2台目の PC にインストールして使用する事が許可 されておりこれも Altium Designer と同じです。ここでは何故か、SOLIDWORKS ではなく Altium の EULA に基づいて説明が行われています。SOLIDWORKS PCB は Altium からユーザーに直接ライセンスされるという事なのでしょうか?

評価何を確認したところ、ライセンスの認証システムは Altium とは大きく異なるものでした。ライセンスタイプは SOLIDWORKS の他の製品の同様、スタンドアロンとネットワークタイプが提供されていますが、オンデマンドタイプは提供されていない事が判明しました。(追記: 2017年10月29日)

そして次の ” Do I need to be signed in to my account to use my Standalone license? ” でスタンドアロンライセンスの認証手順が説明されており、これも Altium Designer と同じです。さらに以下の事項について説明されていますが、その内容は Altium Designer の特徴そのものです。

  • Is connection to the Altium Portal secure?
    – Altium Portal の安全性
  • How can I check for updates to the software?
    – ソフトウェアのアップデートの確認方法
  • What component management methodologies are supported?
    – 部品ライブラリの管理方法
  • What do Integrated Libraries offer me, above and beyond standard libraries?
    – 標準ライブラリ以外の部品の供給
  • what about Vault Components?
    – Vault コンポーネントについて
  • How do I get help on commands, dialogs, panels, etc..?
    – コマンドやダイアログのヘルプ
  • What support is available for importing from other design tools?
    – 他機種フォーマットのデザインンファイルの読込
  • Which 3D model formats can I embed/link to the 3D bodies in my designs?
    – 3D ボディとして読込める 3D フォーマット
  • Which CAM output formats does SOLIDWORKS PCB support?
    – サポートされている PCB CAM フォーマットの種類
  • In which formats can I export my PCB?
    – 出力がサポートされている、基板外形データのフォーマット
  • What are SOLIDWORKS PCB’s design limitations?
    – データ容量の制限について

しかし読み書きできる他社フォーマットの種類がいくらか制限されているようです。例えば、読込可能な他機種フォーマットとして、以下が示されています。

  • CircuitStudio PCB Files (*.CSPcbDoc).
  • EAGLE Files (*.sch; *.brd; *.lbr).
  • Mentor xDxDesigner Files (*.prj).
  • Mentor Xpedition Files (*.pcb; *.lib).
  • OrCAD Designs (*.dsn).
  • OrCAD PCB (*.max).
  • OrCAD Design Libraries (*.olb).
  • OrCAD PCB Libraries (*.llb).
  • OrCAD CIS Config File (*.dbc), OrCAD LIbrary Files (*.olb, *.llb).
  • PADS ASCII PCB (*.asc).
  • PADS ASCII PCB Library (*.d).
  • PADS ASCII Logic (*.txt).
  • PADS ASCII Schematic Library (*.c + *.p).

これを Altium Designer と比較すると、対象製品がいくらか制限されている事がわかります。例えば、Altium Designer では このページで解説 されているように CADENCE の Allegro や 図研 CR5000 のデザインファイルを読み込む事ができますが、この SOLIDWORKS PCB の FAQ にはこれらの名が見当たりません。

評価何を確認したところ、Allegro のインポーターが付いていました。(追記: 2017年10月29日)

以上、この FAQs – SOLIDWORKS PCB Documentation を読むと、SOLIDWORKS PCB は Altium Designer とはユーザーインターフェイスが異なり、機能にも制限が加えられた製品である事がわかります。

SOLIDWORKS PCB の紹介セミナー

ソリッドワークスジャパンのサイトで、SOLIDWORKS PCB のセミナー が案内されています。

東京会場でのセミナーは 7月12日に終了しており、引き続き 9月12日に名古屋、9月13日には大阪で開催されます。参加は無料ですが予約が必要です。まだ空席があるようですのでぜお申込みください。

【名古屋】
会場: ウインクあいち(愛知県産業労働センター) 13F 1309(特別会議室D)
日時: 2017年9月12日(火)  14:00 – 16:40

【大 阪】
会場: 明治安田生命大阪梅田ビル 13F 会議室1
日時: 2017年9月13日(水)  14:00 – 16:40

SOLIDWORKS PCB は Powered by Altium の名のもと、Altium Designer に相当する回路図/PCB 編集機能を備えた製品です。保存したデザインファイルは Altium Designer と互換性があり、ネイティブなバイナリデータのまま相互に読み書きする事ができます。

詳細とお申込みは こちら まで

内容更新:2017年 8月17日

SOLIDWORKS について

更新: 2017年10月29日

SOLIDWORKS と SOLIDWORKS PCB

SOLIDWORKS はフランスの Dassault Systèmes SolidWorks Corporation が開発・販売する、メカニカル 3D(3次元)CAD ツールです。

1995年のリリース以来、その豊富な機能と使いやすさが支持され、全世界で 2,000,000 以上のライセンス以上販売されています。また SolidWorks 社ではその主力商品である  3D CAD だけでなく検証のためのシミュレーターなどの関連ツールも販売しています。

さらに 2016 年、SOLIDWORKS 社では Altium 社からの OEM 供給を受け、 Altium Designer と同一の編集機能を持つ SOLIDWORKS PCB の販売を開始しました。

SOLIDWORKS PCB の機能は Altium Designer ではなく CircuitStudio と同等である事がわかりました。(追記: 2017年10月29日)

SOLIDWORKS PCB Powered by Altium

この SOLIDWORKS PCB は 3D CAD と回路/プリント基板設計 CAD との連携を望む多くのユーザーのニーズに応え、 SOLIDWORKS 3D CAD と Altium の PCB CAD(Altium Designer)との統合運用環境を実現した製品です。この製品の開発に先立ち Altium 社との間で OEM 契約が締結 されており、継続的な協力関係により統合環境の更なる進化が期待されます。

SOLIDWORKS PCB 登場の背景

プリント基板(PCB)は部品として筐体に組み込んで使用されますので、そのスペースとの干渉や勘合の確認が必要です。またプリント基板上に実装される多くの電子部品は独自の形状を持っており、これに対しても同様の確認が必要にになります。このような確認作業を高精度、かつ短時間に行う為にはプリント基板のレイアウトと機構設計との間でのシームレスな連携が求められます。

しかし、実際にはプリント基板設計に使われる PCB CAD と機構設計に使用されるメカニカル CAD はそれぞれ異なったメーカーから提供されており、データのフォーマットや操作性の違いにより、どうしても連携に手間撮ってしまいます。

そこで、この不便を解決するために製品化されたのが SOLIDWORKS PCB です。

この SOLIDWORKS PCB では SOLIDWORKS の統一されたユーザーインターフェイスのもと、フォーマットの変換や中間ファイルの介在なしに、PCB 設計と筐体設計との間でデータをやりとりする事ができます。 さらに SOLIDWORKS PCB の PCB と回路図データは Altium Designer のフォーマットで保存されますので、普通に保存したネイティブファイルのまま Altium Designer とデータをやりとりする事がができます。

SOLIDWORKS PCB の PCB ファイルのフォーマットは Altium Designer とは異なっており、互換性がありません。(追記: 2017年10月29日)

このように SOLIDWORKS PCB は  SOLIDWORKS のユーザにとって大変便利な PCB ツールです。しかも Altium Designer と同じ編集機能を備えていますので、高度な基板に対しても機能が不足する事はありません。

Altium Designer 用 PCB コネクタ

SOLIDWORKS 3D-CAD と SOLIDWORKS PCB/Altium Designer とのデータの連携は PCB Connector よって行われます。

この SOLIDWORKS PCB Connector により Altium Designer と SOLIDWORKS の間で、設計者のだれもが PCB 設計中に生じた 基板外形、部品配置、取付穴などの変更を機構設計に反映したり、機構設計での変更を PCB 設計に反映することが瞬時に行えます。また相手から更新の情報を受け取った時、その詳細な内容が表示され、変更を反映するかしないかを選択する事ができます。

この Altium Designer と SOLIDWORKS のコラボレーションのためのデザインデータのやり取りは 、マイクロソフト IIS 上で動作する SOLIDWORKS PCB Services のリポジトリを介して行われます。このためこの連携はローカルなエリアに留まらず、インターネットを介してあらゆる地域のメンバーとの間で、シームレスに行う事ができます。


受け取った変更の内容を確認した後、更新を実行

なお SOLIDWORKS PCB にはこの PCB Connector が標準装備されていますが、Altium Designer では別売りとなっており、SOLIDWORKS の代理店から購入する事もできます。

SOLIDWORKS PCB

更新: 2017年10月29日

SOLIDWORKS PCB の概要

SOLIDWORKS PCB は Altium が SOLIDWORKS 向けに開発し OEM 供給している製品す。このの製品は Altium Designer のユーザーインターフェースを、SOLIDWORKS 向けに変更したもので、Altium Designer と同等の回路図・PCB 編集機能を備えています。

SOLIDWORKS PCB の機能は Altium Designer ではなく CircuitStudio と同等である事がわかりました。(追記: 2017年10月29日)

この SOLIDWORKS PCBは、メカ設計と 電子回路設計との統合環境を目指した製品であり、SOLIDWORKS 3D-CAD との併用により、メカ設計と PCB設計 がシームレスに繋がった CAD 環境を実現する事ができます。さらに SOLIDWORKS PCB の回路図と PCB のデザインデータは Altium Designer と同じフォーマットで保存される為、Altium Designer とのデータのやり取りが容易です。

SOLIDWORKS PCB の PCB ファイルのフォーマットは Altium Designer とは異なっており、互換性がありません。(追記: 2017年10月29日)

SOLIDWORKS PCB と SOLIDWORKS 3D-CAD との連携は SOLIDWORKS PCB に標準装備された PCB Connector によって行われます。このデータのやり取りは、マイクロソフト IIS 上で動作する SOLIDWORKS PCB Services のリポジトリを経由して行われるため、ローカルなエリアに留まらず、インターネットを介してあらゆる地域のメンバーとの間で、シームレスにデータをやり取りする事ができます。

夏季休業日のご案内|2017年 8月

アンビルコンサルティングではお盆の期間中、以下のスケジュールで営業させていただきます。

• 8月10日(木) まで – 通常どおりに営業いたします。
• 8月11日(金) ) – 祝日の為お休みをいただきます。
• 8月12日(土) と 8月13日(日) – (土)(日)の休業日としてお休みをいたします。
• 8月14日(月)から 8月16日(水) – 夏季休業日としてお休みをいただきます。
• 8月17日(木) 以降 – 通常どおりに営業いたします。

では、良いお盆をお迎えください。

Altium|トップブランドへの道のり

Protel の始まりと市場への浸透

Altium(アルティウム)は Protel(プロテル)DOS ツールの投入により創業し、早期に Windows ツールを投入することによって今あるトップブランドの地位を築きました。

DOS版 PCBツールで創業、Windowsで飛躍

Altium(アルティウム)の前身、プロテル社は 1985年ニック・マーティンにより、オーストラリアのタスマニアで設立されました。ニック・マーティンはタスマニア大学の依頼を受け、高価な UNIX ベースの CAD ツールの代用品とし、安価な DOS PCB ツールの開発を始めました。このツールは翌年の 1986年には製品化されオーストラリア国内だけでなく、アメリカやヨーロッパにも輸出されるようになりました。当時この DOS 製品はは米アクセルテクノロジ社(後にプロテルが買収)に OEM 供給され、主にTango ブランドで販売されていました。

その後プロテルは 1991年に Windows で動作する最初の Protel Advanced PCB の出荷を開始し、DOS製品の開発を取り止めました。以後プロテルは Windows ベースの EDA ツールの開発だけに専念し、1992年の末には Protel Advanced Schematic の出荷を始めました。そしてその後プロテルは Windows CAD ツールのラインナップの充実と統合化を実現し、短期間に Windows 統合 CAD ールの業界標準の地位を獲得するに至ります。

さらにその後プロテルは本社をタスマニアから(米国を経て)シドニーに移し上場を果たした後、アルティウムに名社名変更します。そして引き続きハイエンドツールをしのぐ能力を備えた統合 EDA ツールを安価に供給することを目標に開発が続けられ、現在その範囲は FPGA 開発や組み込ソフトウェアの分野にまで広がっています。

成功を決定付けたキーコンセプトと製品

いち早くWindows にフォーカスすることにより「高性能を、安く、使いやすく提供する」という、あたり前の目標に取り組んだという先見性が、その後のプロテルの成功を決定つけたといえます。1991年にプロテル最初の Windows製品がリリースされた当時、MS-Windows はバージョン3.0 と 2.1 のランタイムバージョンが混在して使われていた時代で、ハードウェアも i386 ベースの非力なものでした。普通の人ならとてもこれが CAD のプラットホームに使えるとは考えなかったと思います。実際のところプロテル初期の Windows-PCB は当時主流の DOS製品と比べると、動作が遅く使いづらいものであったのも事実です。それでも Windows へのフォーカスを決めたという決断からは、創業者ニック・マーティン氏の非凡さがうかがえます。

このようにプロテル Windows 第一世代の、Advanced Schematic / PCB のバージョン1.x は時代を先取りしすぎた面もありました。このためマーケットに対しては挨拶代わりになりこそすれ収益には結びつかず、プロテルの経営を圧迫しました。

1993年のプロテル Windows 版のバージョン2.x のリリース後、この状況は一変します。Windows は 3.0 が定着し CPUも i486 が普通に使われるようになります。そしてこのプロテルのバージョン 2.x では機能の改良に加え、ハードウェアプロテクトが取り払われました、そしてその結果プロテル Windows ツールは極めて魅力的な製品に様変わりし、飛躍的に売り上げを伸ばします。そしてその後の 1995年に発売され、プロテルの統合化のさきがけとなった Advanced Schematic / PCB のバージョン3 は全世界で爆発的に売れはじめます。尤もこの頃は、DOS 版のトップブランドである OrCAD に Windows製品が無く、市場に存在する唯一の Windowsツールとしてプロテルが売れて当たり前というのが当時の状況だったと思います。

バージョン3 とEDA/Client、そしてProtel 98

バージョン 3 により現在の、プロテル統合ツールの基盤が確立されたといえます。プロテルのこのバージョンは製品自体も良く売れましたがそれ以上に、EDA/Client という統合プラットホームの開発と、Schemtic、Simulator、PLD、PCB、Route という一連のラインナップが出揃った事による、技術および営業面での意義は多大なものがあります。しかし製品の実用面から見るとまだなだ PC ハードウェアが非力であり、機能よりもレスポンスの良さを求めて、プロテルの古いバージョンを使い続けるユーザも多数存在しました。

そしてその後の 1998 年には、プロテルのバージョン 4 の製品として、Protel 98 がリリースされました。これは、 バージョン 3 のプログラムを 16 ビットから 32 ビットに拡張しただけもので、機能の追加はほとんど行われませんでした。しかしこの結果、動作は安定かつ高速になり、実用性の向上を求めるユーザの大きな支持を得ることができました。またこのバージョンからプロテルの統合化への志向が強まり、回路図エディターなどの単体ツールの積極的なセールスが控えられはじめました。

実用性が向上したこの Protel 98 は、EDA/Client 環境の完成版としての評価が高く、今でも現場で使われているのを見かけます。そしてその後 Protel 99、Protel 99 SE、Protel DXP、Protel 2004 がリリースされ、さらにその後ブランドを Altium に変え、現在も進化し続けています。

日本国内での販売

現在アルティウムのマーケティングは、日本国内の常駐スタッフと株式会社エー・ディ・ティによって行われています。そしてそれ以前はアルティウムジャパン(プロテルジャパンから社名変更)、さらにその前はテクスパートがプロテルの国内の販売元でした。このあたりまでの経緯をご存知の方はおられると思いまが、それ以前にもプロテルは国内販売されていました。最初のプロテルの販売元は、イー・ティ・シーを中心とした 3社連合、次に日商岩井システック、そしてO.I.M、アルマティックと続き、その後テクスパートに辿り着きます。しかしこの間のプロテルの露出度は多くなく、プロテルがエンジニアの目にとまる機会は少なかったように思います。

プロテルがテクスパートへにたどり着いたのは1992年。Wesconで Advanced Schematic 1.0 がプロテルブースに展示されたのがきっかけでした。実質的には、プロテルの日本への上陸はこの時だったといえます。当時、時代はすでに Windows への流れを明確にしつつありました。プロテルの方向性はこの流れに沿うものであり、そのれはゆるぎの無い選択のように見えました。

このときからテクスパートはプロテルの将来性に期待し、持てる限りの体力を振り絞ってプロテルの宣伝を行います。その結果、1年あまり後に販売が開始された Advanced Schematic / PCB 2.0 からは、順調に売り上げが伸び始め、バージョン3 の末期には新規販売だけで毎月 100-150本がコンスタントに売れるようになりました。外部の CAD関係者からは見るとこの状況は、プロテルが飛ぶように売れていると映ったことでしょう。しかし、私たちにはまだその売れ行きに満足してはいませんでした。尤もこれは Windows バブルの頃の話しであり、もう二度とこんなにたくさんに売れる時代はやってこないように思います。

その後の 1998年 4月、Protel 98のリリース直後に、テクスパートからプロテルジャパンにプロテルの販売業務が移管されます。テクスパートはプロテルをベストのポジションで新会社に引継ぐ事に成功し、無事その役目を終えます。この約 3年後プロテルはアルティウムに社名を変更し現在に至ります。

このように振り返ってみると、プロテル社の創業以来すでに 30年を超えており、その間大きな変遷がありました。そして今では初期に活躍した会社もスタッフもほとんどが姿を消しまっています。しかし創業者ニック・マーチンの全てのエンジニアに「ハイエンドの機能をローエンドの価格で提供する」という意思は変わることなく引き継がれており、極めてコスト・パフォーマンスの高い CADツールが提供され続けられています

Altium の足跡

2006 年に登場した Altium Designer 6 から、商品名が Altium Designer に変わり、進化の速度はさらに速まりました。 2012 年以降は年に 1回のメジャーアップデートが定期化し、2016年の末には Altium Designer 17 がリリースされました。

この間 Altium は Windows CAD 先駆者として業界をリードし続けてきており、この Altium の CAD ツールの進化は Windowa CAD ツールの進化そのものであるといっても過言ではありません。

そこでその足跡をまとめてみました。

販売時期
製品・バージョン名
考備
1991 – 1993 Advanced Schematic/PCB 1.x Protel 最初のWindows 版製品
1993 – 1995 Advanced Schematic/PCB 2.x Schematic/PCB 1.x の改良版
1995 – 1998 Advanced Schematic/PCB 3.x EDA/Client 統合環境の導入
1998 – 1999 Protel 98 Schematic/PCB 3 の32ビット化
1999 Protel 99 DsignExplorer 統合環境の導入
2000 – 2005 Protel 99 SE Protel 99 の改良版
2003 – 2004 Protel DXP DXP 統合環境の導入
2004 – 2005 Protel 2004 Protel DXP の改良版
2006 – 2008 Altium Designer 6 Protel 2004の改良とブランド変更
2008 Altium Designer Summer 08 新戦略 -半年毎のアップグレード
2009 Altium Designer Winter 09 大華な値下げを実施
2009 – 2011 Altium Designer Summer 09 オンデマンドライセンスの登場
2011 – 2012 Altium Designer 10 AltiumLive ライセンス管理の導入
2012 – 2013 Altium Designer 12 Altium Designer 10 の名称変更
2013 Altium Designer 2013 Altium Designer 12 の名称変更
2013 – 2014 Altium Designer 14 フレキシブル基板対応等の新機能
2014 – 2015 Altium Designer 15 xSignal、Gerber X2 の追加
2015 – 2016 Altium Designer 16 配線クリアランスの可視化
2016 – Altium Designer 17 Active Route – 半自動束線配線

 

  • Windows 前夜 – Autotrax と Easytrax
    Protel DOS 版 PCB-CAD ツール

アルティウム/プロテルでは 1991年に最初の Windows 製品である Advanced PCB 1.0 .をリリースするまでは、DOS 製品を販売していました。

1986年に最初の DOS 製品がリリースされた後 1989 年に DOS 世代最後の製品である Autotrax に至るまでにいくつかのバージョンが存在しますが、Autotrax がリリースされるまでは日本に代理店はありませんでした。Autotrax のリリースに合わせて日本に代理店が設定されました。そして日本市場への参入に際して、IBM-PC 版だけでななく PC-98 版も用意されました。EMS がサポートされていたので大きな規模の基板の設計が可能でしたが、データ幅が 16 ビットでしたので、ピン間 3 本に基板の設計はできませんでした。

Windows 版の Advanced PCB がリリースされた後も、Autotrax は DOS Pack の名称で販売が継続されました。DOS Pack は、Autotrax と DOS Schenatc がセットにされたもので、価格は 98,000 円と大変安価に設定されていました。また、リリース直後の Autotrax にはドングルと呼ばれるセキュリティデバイスによるコピープロテクトがおこなわれていました。しかし1993 年に販売が開始された DOS Pack では このドングルが取り払われました。

また、Autotrax の前に PCB 3 という PCB ツールがあり、これが ACCEL 社に OEM 供給され Tango Series I として販売されていました。現在、このAutotrax と その直前のバージョンである Easytrax (おそらく PCB 3 と同じもの)がフリーソフトとしてアルティウム社から無償で提供されており、Altium TechDocs サイトからダウンロード できます。

そしてその後、最後の DOS 製品である Autotrax は Microcode 社にライセンスされ、Microcode 社によって Windows に移植されて TraxMaker という商品名で販売されます。このTraxMaker と Autotrax の PCB ファイルは互換性がありました。

アルティウム/プロテルでは DOS 版の開発を打ち切り、これ以後 Windows にフォーカスされることになり、1991年に世界で最初の Windows PCB ツールである Advanced PCB 1.0 をリリースします。

  • Protel Advanced Schematic/PCB 1.x
    世界初の Windows PCB ツール、初代 Protel for Windows

DOS 版 PCB-CAD の開発を打ち切った後の1991年に世界初の Windows PCB ツールとして Advanced PCB 1.0 がリリースされました。

この Advanced PCB 1.0 のリリース直後、国内では積極的には販売されず、その 翌年の Advenced Schematic 1.0 のリリースと同時に、国内での本格的な販売が始まりました。

Advenced Schematic 1.0 では、 OrCAD SDT のWindows 版というコンセプトが明確に打ち出され OrCAD ファイルを双方向に読み書きすることができました。また画面デザインも非常にセンスよくまとまっていました。しかし残念なことに、OrCAD SDT と同様、回路図上に日本語を書き込むことができませんでした。一方、これと対を成す Advanced PCB はこの頃すでに Ver. 1.5 にアップデートされていました。

Advanced PCB 1.5 では、32 ビットのデータベースによる 0.001 mil の分解能の実現と、無制限のデータベースサイズのサポートにより、極めて精細度の高い基板や大規模な基板の設計が可能になりました。しかし、パッドスタックがサポートされていないことや、Polygon Pourを同一ネットのパターン上に重ねて配置できない点など、プロフェッショナルな用途には不十分な部分も残っていました。また当時のひ弱な PC プラットフォームでは描画速度が遅く、充分なパフォーマンスを得ることはできませんでした。

また、Advanced Schmatic および PCB の双方ともドングルによりプロテクトが行なわれていましたので、IBM PC 用ドングルにアクセスできない PC98 環境では使用することができませんでした。

当時この Advanced Schmatic 1.0 および PCB 1.5 には Protel for Windows というファミリー名が与えられ、ここから 「Windows のプロテル」がスタートしました。

  • Protel Advanced Schematic/PCB 2.x
    実用性が向上した、2代目 Protel for Windows

Protel Advanced Schematic/PCB 2.x は、以前の1.x の改良版として 1994 年の 2 月から 3 月にかけてリリースされました。

新しい回路図エディタ Advanced Schematic 2.0 では、TrueType による日本語、タイトルブロックのカスタマイズ、他の Windows アプリケーションとのクリップボード経由でのコピーアンドペーストが可能になりました。また Advanced PCB 2.0 では、Porigon Pour の改良、パッドスタックのサポート、画面上でのオンライン編集機能、PADS 2000 の読み込みなどが実現しました。またリリース後まもなく、Schematic と PCB の両方ともドングルによるコピープロテクトが廃止され、なんら手を加えること無しに PC 98 環境で使用することが可能になりました。さらに、Advanced PCB から自動機能を省いた Professional PCB という名前の 大変お買得な製品もラインナップされていました。

当時の PC プラットフォームはまだまだひ弱でしたので、安定性や処理速度に不満が残りました。しかし上記のような基本機能の改良により、実用性は大幅に向上しました。

Protel for Windows 2.x は 次の Ver.3 がリリースされるまでの間、0.1 刻みの小刻みなリビジョンアップが繰り返されました。特に PCB では頻繁にアップデートが行なわれ、その結果バージョン番号は 2.8 まで達しました。またこのPCB 2.8フォーマットは、現在の Altium Designer 6でも読み書きがサポートされていますので、両者の PCB データを双方向でやり取りするこができます。

プロテル製品の販売はこの Protel Advanced Schematic/PCB 2.x のリリースによって急速に伸びました。そして、Protel Advanced Schematic/PCB 2.x は 「Windows CAD ツールのリーディングプロダクト」として、 Schematic 3 (1995 年 9 月) とPCB.3 (1997年 2 月)がリリースされるまでの間、大量に出荷されました。

  • Protel Advanced Schematic/PCB 3.x EDA/Client
    統合環境を導入した、3 代目 Protel for Windows

Advanced Schematic 3 と Advanced PCB 3 は、従来の Ver.2 の延長線上で改良されたものではなく、 EDA/Client という斬新なシステムをベースにして作り変えられた革新的な製品でした。この EDA/Client はそれまでバラバラに提供されていた複数のEDAツールを一体化するための統合環境であり、これ により異なる種類の EDA ツールを共通のユーザインタフェイスで使用できるようになりました。

従来のプロテル製品では、回路図入力と PCB レイアウトでは、別々のプログラムを起動することが必要でしたが、この新しい EDA/Client が導入されたことのより、一つのプログラムを起動するだけで、回路図入力と PCB レイアウトの両方の作業ができるようになりました。

実際に製品がリリースされたのは、Advanced Schematic 3 が 1995 年 9 月で、OrCAD Capture の最初のバージョンのリリースとほぼ同時期でした。また Advanced PCB 3 のリリースは 1997 年 2 月で、当初の予定より 1 年以上も遅れました。

EDA/Client はツールを統合するだけでなく、カスタマイズ機能も提供しています。このカスタマイズ機能によりメニューの日本語化が可能になったほか、マクロ言語がサポートされ、オルグシステムズからはこのマクロ言語を使ったライブラリプレーサが提供されました。

エディタの編集機能の改良については、Schematic と PCB ではアプローチが異なりました。Schematic 3 では編集機能の改良を最小限にとどめ EDA/Client の新機能によって新規性を創出していたのに対して、PCB 3 ではPCB 編集機能そのものに大幅な改良が加えられていました。

PCB 3 はルールドリブンのシステムに変更され配線機能もインテリジェントに改良されました。しかしその反面非常に動作が遅くなりました。当時、ハードウェアは急速に進化ていましたが、PCB 3 の重量化を補うことはできませんでした。このため描画レスポンスや安定性においては以前の Ver.2.x に一歩譲る面はありましたが、新しい統合環境が受け入れられユーザの数は右肩上がりに増えてゆきました。

なおこの PCB 3 フォーマットは、その後の Altium Designer 6でも読み書きがサポートされていますので、両者の間で PCB データを双方向でやり取りするこができます。また Protel V3 についてはまだ WEB 上にコンテンツが残っていますので興味のある方はご覧下さい。 Windoes PCB-CAD 導入ガイド  Protel V3 サポートドキュメント

  • Protel 98 と Advanced Schematic/PCB 98
    統合化への方向性を明確にした EDA/Client の完成形

Protel 98 と Advanced Schematic/PCB 98 は 1998 年 2月にリリースされた、Protel Ver.3 の改良版です。このバージョンでは、今まで独立していた Advanced Route 3 が EDA/Client のサーバとして組み込まれた事以外には新たな機能の追加は行なわれず、プログラムの 32 ビット化とバグの修正にに焦点が絞られました。

その結果、Protel V3 よりも安定かつ高速に動作するようになりました。表面的には極めて地味な新バージョンでしたがその堅牢さが受け入れられ、10 年たった今でもまだ多く使われています。

一方、マーケティング面においてはこのリリースを機に個別ツールから統合ツールへの転換が開始されました。商品名にもこの方針が反映され、統合版にProtel 98 という社名を冠した商品名が与えられました。そしてこれを主力商品とし、個別ツールは Protel 98 のサブセットという位置づけになりました。

なお Portel 98 のファイルフォマットは Protel Ver.3 から変更されていません。この Portel 98 で使用されている PCB 3 フォーマットは、現在の Altium Designer 6 でも読み書きがサポートされていますので、両者の間で PCB データを双方向でやり取りするこができます。また Protel 98 についてはまだ WEB 上にコンテンツが残っていますので必要な場合にはご覧下さい。 Protel 98 製品仕様  Protel 98 サポートドキュメント Protel 98 当時のカタログ

  • Protel 99 と Protel 99 SE
    ポータビリティの良い DDB 統合データベースが導入されたロングセラー

Protel 99 は 1999 年 4月にリリースされ、同年の 12 月に 99 SE にアップデートされた後、2005 年の 3 月末までの 6 年間にわたり販売 が続けられました。後継の Protel DXP や Protel 2004 がリリースされた後も販売が続けられた超ロングセラーモデルです。

この製品は以前の Prtoel 98 のマイナーチェンジではなく、統合プラットフォームが大きく変更されされたほか、新たに伝送線路シミュレータが追加された新製品です。

Protel 99 の統合環境は EDA/Client から Design Explorer に変更され、これに合わせて Microsoft Jet エンジン を利用した新しい統合データベースが導入されました。この新しいデザインデータベース(DDB)は全てののデザインデータを一つのデザインデータベース保存できるため、大変ポータビリティが良い反面、ファイルが壊れた場合全てのデータを失うという危険性もありました。またJet エンジンのアクセスコントロール機能を利用したプロジジェクト管理機能が備えられていました。

Protel 99 に新たに加わった伝送線路シミュレータは旧 INCASES Engineering 社の SI Workbench を組み込んだもので、現在の Altium Designer 6 と同等のものです。また、アナログ/デジタル混在シミュレータは以前用いられていた Dolphin Integration 社の SMASH から Microcode の XSpice 3f5 ベースのものに変更されました。

また回路図エディタ、PCB とも編集機能の改良は旧製品に対する上位互換が維持されており、旧製品のユーザであれば違和感無く使用できました。また部品シンボルに Unique ID 属性が追加され、デザインデータ間相互のリンクが強化されました。これにより回路図と PCB との間のデータの受け渡しがネットリストファイルではなく、Update – PCB/Schematic のコマンド操作によって行なわれるようになりました。またこの製品から、ロングファイル名と日本語ファイル名がサポートされたことも見逃せません。

そして 1999 年 12 月の Protel 99 SE へのアップデートでは、それまで要望が強かった層数の追加が行なわれ、信号層が 16 から 32、内層プレーンが 4 から 16、メカニカル層が 4 から 16 に増やされました。この 99 SE へのアップデートはマイナーチェンジとして扱われ、Protel 99 ユーザに無償提供されました。

また、この製品はライセンスがピア・トゥ・ピアでフローティングするように作られており、全てのユーザにフローティングライセンス仕様の製品が提供されました。また、統合版を購入しても Schematic/PCB 等の個別ツールのライセンスをバラバラに使用できましたので、設計者が作業を分担する場合には大変便利なものでした。

マーケティング面では、より明確に統合ツールへの方向性が打ち出されました。例えば回路図エディタの商品名は、従来の Advancrd Schematic 98 から Protel 99 Schematic に変更され、個別の回路図エディタ は Protel 99 統合ツールのサブセットとしての位置付けがさらに明確化されました。

長期間販売されたこの Protel 99 SE には極めて多くユーザが存在しますので、Altium Designer では Protel 99 SE のデザインデータベース(DDB)と個別ファイルとの互換性に対しては、磐石なサポートが提供されています。

なおアルティウムジャパンではこの製品のサポートを終了しましたが、サポートドキュメント の提供は続けられています。

  • Protel DXP と Protel 2004
    大量に投入された新技術により飛躍的な進化を遂げた革新的な製品

Protel DXP ファミリーは、FPGA ハードウェアやソフトウェア開発ツールを始めとする、有力企業の買収で取得した技術を投入して開発されました。

また Protel DXP は、洗練された統合環境である DXP プラットフォーの導入により、ただ単にツールの種類を増やしただけのものではなく、ツール間における相互の緊密な連携が可能な一体化された製品にまとめられています。しかしその一方この Protel DXP 世代では、 回路図エディタをはじめとする 個別ツールがラインナップから外されました。

この流れはその後の Protel 2004 世代にも受け継がれ、アグレッシブに開発が続けられました。そして Nexer-Protel 2004 で基板設計と FPGA ハードウェア/ソフトウェア開発ツールを一体化した統合開発環境が完成します。そしてさらに改良が続けられ、Altium Designer 6 へと進化していきまます。 Protel 進化論 – Protel 2004 と 99 SEとの違い  Protel DXP サポートドキュメント Protel 2004のサポートドキュメント

  • Altium Designer 6
    名実ともに Protel から Altium へ移行

前作の Protel DXP/2004 では、DXP プラットフォームや FPGA 開発環境の統合化などにより、プロテルツールは大きく進化しました。しかし、回路図エディタと PCB ツールの基本機能である作図や配線、そしその画面表示機能については大きくは改良されてはいませんでした。

この 作図/配線/表示機能を大きく進化させ、従来のプロテルツールとは大きく異なる製品としてブランド名が Protel から Altium に変更されたのがこの Altium Designer 6 です。

この Altium Designer 6 では、マニュアル配線に半自動モードが追加になり始点と終点だけのクリックにより、配線を完結できるようになりました。また差動ペアをサポートする配線機能が多数追加されています。さらに配線パターンにネット名が表示されるようになり、エデイターとしての基本機能が大きく進化しました。

このバージョンからは商品構成が変更され、現在の基本セットと拡張セットの形じ一歩近づきました。そしてこれにあわせて値上げが行われ、高性能をそれに見合った価格で提供するという路線にシフトしました。

この Altium Designer 6 は Summer 08 がリリースされるまでの 30ヶ月以上にわたっって販売されました。そしてその末期の Altium Designer 6.8 では新しい SD 表示機能が追懐され立体画像による PCB の断面や実装状態の表示が可能になり、メカニカル CAD と連携能力も飛躍的に向上しました。

このように、Altium Designer 6 では 大幅な改良とプランド名の変更により、名実ともに Protel から Altium はの移行が行われました。 Protel から Altium Designer へ

  • Altium Designer Summer 08
    ハイエンドを志向した、更なる多機能化と価格の上昇

このバージョンでは前作 Altium Designaer 6 以来のハイエンド志向に基づいて、さらなる多機能化が図られています。また商品構成の変更とともに値上げが行われ、拡張セットのフローティング版が、約250万円に達しました。

機能的に全く新しいものは多くありませんがそれでも Design Insight機能と呼ばれる、デザイン情報をビジュアルに取得・表示する機能や Output JOB による部品表 の PDF 出力、3D のよるオンライン DRC、Allegro の読込機能など、なかなか盛りだくさんの新機能が提供されています。またこのバージョンのリリースにあわせて Innovation Station のコンセプトのもと、 FPGA 開発環境の充実が図られました。

またこのバージョンでは、これらの新機能に加え商品構成も変更され、ラインナップは現在の、基本セットと拡張セットの 2種類に集約されました。

さらに、アップグレードのスキームにも新しくなり 1年に 2回の新バージョンの提供が約束され、これにあわせてバージョン名も”Summer 08″ となり 2008年の夏のリリースであることを直接表現するという形になりました。

そして、記憶に新しのはこのリリースの直後に起こったリーマンショックと、間接販売への移行です。今まで行われていた、アルティクムジャパンからの商品の直販は取りやめられ、全て代理店による間接販売に移行しました。 Altium Designer は “6” から “Summer 08” へ

  • Altium Designer Winter 09
    Summer 08 のマイナーなアップデート

Winter 09 は年 2回のアップグレードの約束が履行され Summer 08 のリリース後、約半年でリリースされました。しかしその内容は、期間が短かったた事もあり目立った新機能はほとんど無く、Summer 08 のマイナーアップデートに近いものでした。とはいうものの、すぐに役立つ実用的な新機能もいくつか含まれており、Digi-Key などのディストリビューターも持つ部品データーベースとのリンク機能が提供され、価格などの最新を自動的に Altium Designer から出力される部品リストに反映させることも可能になりました。

この Winter 09 のリリースでは、これに前後して実施された販売体制とキャンペーンが、衝撃的ともいえる大きなインパクトを与えました。Winter 09 のリリース直後の 2月には、かねてより進められていた間接販売への移行が終わり、 五反田にあったアルティウムジャパンの事務所が突然閉鎖されました。これはまさに晴天の霹靂でした。そして、翌月の 3月にはにわかには信じがたい 180,000円という超低価格で Winter 09 にアップグレードできる、衝撃的なキャンペーンが開始されました。このキャンペーンはどのような旧バージョンからでも定価の 10分の 1以下の価格で Winter 09 拡張セットを入手できるというもので、リーマンショックの影響による売上げの落ち込みを一気にカバーできるほとの成功を収めました。

このように、Winter 09 は価格上昇により Altium から離れかけていた旧 Protel ユーザーを一気にひき戻すバージョンでもありました。

  • Altium Designer Summer 09
    新しいライセンス認証システムの導入と大幅な値下げ

この Summer 09 でもは年 2回のアップグレードの約束が履行され Winter 09 のリリース後、約半年でリリースされました。開発期間が短かいわりには新機能が多く、メカニカルレーヤが 16層追加され合計32層に増えた他、アセンブリーバリアントにより、仕向け地や製品のバリエーションによよる仕様の違いを、単一のドキュメントに反映させることができるようになりました。

また、エディタの新機能よりも利便性に影響を与えたのは、新しいライセンス管理システムとオンデマンド・ライセンスタイプの導入であるといえます。クラウドコンピューティングを大幅に取り入れ、インターネットにさえ接続で切れば、1つのライセンスを世界中のどこにいても共用することができるようになりました。

さらに、この Summer 09 では従来の約 5分の 1という大幅な値下げが行われました。このことはライセンスが 5倍売れなければ値下げ前の売上げを維持できないことを意味し、当時それはありえないことのように思われました。しかしこれはうれしい誤算であり、意外にも売上金額は増加しました。このように Summer 09 は爆発的とも言える売上げを記録し、結果的にはこの値下げは成功しました。

またこのリリースにあわせて、安価な FPGA 開発ボードとして Nanoboard 3000が用意されました。

この Summer 09 はその後 2年半以上メジャーアップグレードは行われず、2011年の 3月まで Summer 09 pまま販売は継続されました。

  • Altium Designer 10
    クラウド技術を多用した新しいプログラム管理システムの導入

Summer 09 以降、年に 2回のアップグレードスキームは消滅し、この Altium Designer 10 はSummer 09 から 1年半以上経過した 2011 年 3月にようやくリリースされました。

高速回路に対する対応や束線配線機能などの編集機能が強化されていますが、主な新機能として充実した機能を持つドキュメント管理機能が提供されました。

またこの Altium Designer 10では、Altium Designer プログラム中に、プラグインの追加と更新のための専用ページが設けられ、プラグインの追加/削除とプログラムのアップデートを全てここで行うようになりました。この機能を利用でして、毎月アップデートが提供されるようになり、Altium Designer 12 に移行しりまでの間 18回のアップデートが提供されました。

このようなシシテムの変更により従来アシュアランスと呼ばれていた保守契約の名称が、サブスリプションに変更され、契約によって生じるアップグレードの権利が精密に管理されるようになりました。また AltiumLive アカウントによりライセンスの一括管理が可能になりました。

  • Altium Designer 12
    Altium Designer 10 の名称変更

Altium Designer 10 以降は毎月小刻みなアップデートがくりかえされようになり、新バージョンにあわせて新機能が提供されるいう従来の仕組みは消滅しました。よってこの Altium Designer 12 はAltium Designer 10 以降 18回のアップデートにより、大きく進化した事を証明するための名称変更のようなものであり、Altium Designer 10 の最後のリビジョンと Altium Designer 12 の最初のリビジョンは、全く同じリビジョンです。

このAltium Designer 12 は 2012年の 5月にリリースされた後も毎月のアッデートにより進化し続けましたが、2013年 2月の Update 25 以降は Altium Designer 2013 に名称が変更されました。

  • Altium Designer 2013
    Altium Designer 12 の名称変更

Update 25 のリリースにあわせて、名称が Altium Designer 12 から Altium Designer 2013に変更されました。これは Altium Designer 12 に移行後 7回目のアップデートとなり、この Update 25 での主改良点として以下の 6点がアナウンスされています。

  • PCB オブジェクトとレイヤ透過設定
  • ポリゴン用のOutline verticesエディタ
  • ポートの高さとフォントコントロール
  • Smart PDFドキュメントへのコンポーネントパラメータの追加
  • Microchipタッチコントロールのサポート
  • DXPプラットフォームの改善

また、この Altium Designer 2013 では値上げが行われ、3月18日から新価格が適応されました。

  • Altium Designer 14
    フレキシブル基板対応など多くの新機能

Altium Designer 14 ではフレキシブル基板のサポートや基板内に部品の埋め込みが可能になるなど多くの機能強化が行われ、レーヤースタックマネージャーがこれらの新しい基板構造のサポートしたものに一新されました。

この Altium Designer 14 はその後、14.1→14.2→14.3 とアップデートされ Altium Designer 15 がリリースされた後も更新が継続されました。また Altium Designer 14.3 ではプログラムが DVD ではなく USB メモリで提供されるようになりました。

  • Altium Designer 15
    xSignals による高速回路のサポート

セグメント単位で、高速デサインルールの設定が可能な xSignals が新に導入された他、次世代のガーバーフォーマットである Gerber X2 と IPC-2581 がサポートされました。さらに長方形角穴のサポートや Solder Mask Expansion の拡張などなど CAM 寄りの機能も進化しました。

  • Altium Designer 16
    配線中のクリアランス領域をリアルタイムに表示

3D STEP モデルが簡単に作成できる Wizard が追加された他、エンベデッドボードアレイが改良されました。また穴図に穴径誤差の記入、PADS Logic への回路図の出力が可能になりました。

  • Altium Designer 17
    Zuken(図研)cr5000インポーターを装備

BGA の束線配線が可能な ActiveRoute™ 半自動配線機能、インテジェントなベタエリア編集が可能な Dynamic Copper 機能などが追加された他、Zuken(図研)cr5000インポーターが標準装備されました。